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生産増、経費上昇を念頭に~商協連・第1回全員協議会~

2024/10/08
  貯蔵リンゴの仕入れ販売本格化を前に、県りんご商協連(丹代金一会長)は9月27日、弘前市内で第1回所属組合員全員協議会を開き、ジョナゴールドを中心とした仕入れ・販売対策を協議した。
 組合員約50人が出席した全員協議会では、丹代会長のあいさつに続いて、特別公演が行われ、県りんご研究所の後藤聡栽培部部長が中生種の生産状況等について説明し、ジョナゴールドやふじの肥大が報告されたほか、ジョナゴールドの熟度についてはヨード反応が平年と比べて同程度であること等から現状では平年並みに進んでいるとされ、平年の収穫日を目安にリンゴの状態をみて収穫されるとの見通しが示された。
 続いて大果大阪青果の古賀大剛果実部部長がリンゴ等の現状と今後の見通しについて報告。古賀部長は今年産のリンゴや競合果実の販売状況を説明し、「競合果実は昨年と同等か少ないと見込まれる中、リンゴは全県的に昨年より多い見込み。昨年は相場が高く、主力品目として販売されることが少なかったが、他品目が少ない中、今年はチャンスがあり、前面に出して販売していけるよう対応したい」と述べ、出席者に対し、場面に応じた冷静な仕入れ対応や8月までの継続的な出荷を要請した。
 引き続き行われた資料説明では、過去の販売価格や産地市場における過去3カ年のジョナゴールド販売状況等が示されたほか、商協連指定青果会社107社を対象に実施された令和6年産ジョナゴールドの市場販売予想価格アンケートの集計結果が報告された。
 自由討議では参加者から、「6年産のこれまでの仕入れ価格が高く、この状況が続くと昨年と同じ展開になりかねない」とする声のほか、「経費が高騰している中、発表されたアンケート価格だと仕入れ値が4000円台でなければ利益を出せない」等といった厳しい意見が多く聞かれ、昨年より生産量があり、軟質果も懸念される中、ジョナゴールドについては慎重な仕入れに取り組むことを申し合わせた。
 最後に丹代会長が「ジョナゴールドの仕入れ価格がふじ、王林など後続品種の価格にも影響し、6年産リンゴは重要な局面をすでに迎えていると言える。年内から販売を推進できる価格で仕入れに当たってほしい」と述べ、冷静な対応を求めた。



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