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サンふじ年内から量販へ!!~商協連・第2回全員協議会~

2024/11/01
 県りんご商協連(丹代金一会長)は22日、弘前市内で「第2回所属組合員全員協議会」を開いた。
 丹代会長のあいさつに続いて県りんご協会の工藤貴久技師、東一東京青果の渡邊勝俊果実第一事業部審議役による特別講演が行われた。
 この中で工藤技師は6年産ふじの作柄状況について「中心果結実率は園地によって大きなバラつきがみられ、収量については1割程度少ないという声が多かった」等と報告。ふじの熟度については「着色が9日遅く、蜜入りも遅れている一方で、硬度の進みが平年より23日くらい早く、酸度でも1カ月ほど早いなど果肉先行型である」と説明した。また、将来的に温暖化、省力化に対応した栽培が必要になると訴え、品種によっては「葉とらず」という選択肢も出てくると語った。
 このほか渡邊審議役はこれまでの販売状況を報告し、今後の見通しについて「長野県のサンふじが月末から出始めるが硬度が弱く、仕方なく早めに出さざるを得ない状況。動きを見ていると晩生種の生産は実質的に減少していると思われる。また競合のミカン、カキがともに数量減の単価高である」とし「年内に国内のマーケットが十分にあり、今年は国内回帰のチャンス。ただ、足かせは産地相場。また輸出やギフトがあり人手は足りないだろうが、国内も決して安い単価で商売はしない。本年産も食味は良い。流れを崩さない出荷をお願いしたい」と呼びかけた。
 このほか事務局より資料説明が行われ、商協連指定青果会社107社を対象に実施された王林、サンふじ、有袋ふじの市場販売予想価格アンケートの調査結果(10㌔㌘税抜き)について、王林が3961円、サンふじが4327円、有袋ふじが5327円と報告された。
 この後行われた自由討議では参加者から「台湾の業者がトキで大きな損を出しているといい、今後日本のリンゴ離れが起きることを懸念している」といった意見が挙がったほか、「年内は9万5000~8000㌧まで出荷しないと年明けの販売は苦しくなる。現状の産地相場だと年内は残されたサンふじに期待するしかない」といった声が聞かれ、仕入れ本格期を迎えるサンふじについては、年内から量販を考慮した価格で仕入れに取り組むことを申し合わせた。

りんご商協連コピーライト